先日、読者さんから下記のようなメールを頂きました。ちょっと長いのですが、同じような悩みを持っている人が多いと思いますので、そのまま掲載致します。
私が悩んでいることは自分のやる気のなさや人へのそっけなさです。
自分が疲れたり落ち込んでいたりするときほど、自虐的になって自分を元気にしてあげる行動をなかなか起こせないことです。
リラックスせずただ悩むことだけに時間をさいて事が前に進まなかったり、ジャンクフードに手をのばしたり。
そっけなさというのは、落ち込んでいようがいまいが人にも無意識に冷たくあたっている ことがあります。
人に優しくするのが面倒に感じます。無関心です。でも友達はほしいと思っていたりします。
一度ヒーラーの人に「楽しいことがない」と愚痴をこぼしたとき、「楽しいのではなく楽しもうとしていないからだよ」と言われたことがあります。
なんでも自分からそういう自主性が大事なんだと思いますが、何もないところからマイナスよりプラスの気持ちを前に出すことができていません。
心の中が純粋に、愛情とかで感動して満たされると事も早くうまく進んでいくことがあったのですが、大体いつもはなんでも否定ばっかりです。
これができなかったら引き寄せなんでできないという最低のレベルだと自分では思 っています。
行動や思考とか、根本をもっとプラスにもっていけるようにしたいです。(Yさん)
このメールを読んで、色々と思うところがありました。悩みを解決する100%のアドバイスは出来ませんが、ヒントになることは幾つかお伝え出来そうなので、一つずつ書いてみます。
人生、楽しくない時もある
最初に気になったのは『楽しいのではなく楽しもうとしていないからだよ』というヒーラーさんの言葉です。これは100%その通りで、楽しさというのは自分で創り出すものであり、自分以外のモノ・人・状況からもらうものではありません。
だから、このヒーラーさんに同意なのですが、同事にこうも思います。
分かっているけど、出来ないこともある
理屈で正しいと分かることを、そのまま実践出来れば苦労しません。そううまくいかないのが人生です。
私は、前向きでポジティブなタイプで、普通の人が落ち込むようなことでも笑って過ごせるような人間ですが、それでも落ち込むことがしばしばあります。
最近は殆どなくなりましたが、人生に絶望して死にたいと本気で考えたことも何度もあります。
だからこそ分かるのですが、明るくしよう、楽しく振る舞おうと思っても、全く出来ない時はありますし、それが人間として自然な姿だと思います。
だから、無理に楽しもうとする必要はないというのが、私の意見です。
楽しくない時は楽しくないでいいですし、もしかしたら、それが長期間続くかもしれませんが、それでもOKです。
ちなみに、私の場合、こういった時期は出来る限り、何もせずじっと過ごすことを心がけています。
仕事や生活上の雑務など、生きていくうえで最低限必要なことを実行して、あとは寝ています。こういう時って、起きていると暗いことばかり考えるので、寝ているのが一番です。
強いていえば、ここでリラクゼーションや瞑想用のCDを流しておくといいです。スピ系であれば、ヘミシンクのスーパースリーパーがオススメです。
●ヘミシンク スーパースリーパー
http://tinyurl.com/mncm7eg
あと、これは完全に私の趣味ですが、グランブルーという映画のテーマ曲が大好きで、聴いていると癒やされるので、サントラをかけていました。
http://www.youtube.com/watch?v=CkSmwBqf6jQ
こんなふうに、自分のツボにハマるものなら何でもいいです。
こうやって、しばらく休んでいると、だんだん気持ちが落ちついてきて、マイナス思考が薄れてきます。自然に動こうかなという気にもなってくるので、それまでは休み続けることです。
こういった意味では、マイナス思考のスパイラルというのは、風邪に近いものがあります。精神的な風邪ですね。風邪を引いた時には、何もせずじっくり休養を取るのが一番です。
無理に治そうとすると、かえって悪化します。Yさんも、この傾向があるようにみえるので、何とかしようという気持ちを緩めたほうがいいかなと思います。
ちなみに、ここまでのアドバイスは、Yさんが元々、動けているタイプだからこそです。これが、ずっと部屋に引きこもっているという人に対してだと、逆に外に出てみよう、少しでもいいから人と会ってみようというような外向きの話になってきます。
対処策は、その人の状態によるということです。
精神と体調はシンクロする
次に気になったのは、『自分が疲れたり落ち込んでいたりするときほど、自虐的になって自分を元気にしてあげる行動をなかなか起こせないことです。』という部分です。
結論からいえば、これって正常です。疲れている時は後ろ向きになるのが人間です。
疲れているから落ち込む、落ち込むから自虐的になるという流れになっているとも言えます。
健全な精神は健全な肉体に宿るという言葉がありますが、これは本当です。気持ちを前向きにするうえで健康であることって、かなり重要です。
先ほどのアドバイスとかぶってしまうのですが、疲れている時は何もせず休んだほうがいいです。特に考え事は厳禁です。
普段から前向きな人でも、疲れている時は怒りっぽくなったり、暗くなったりするので、気にしないことです。
私も疲れている時には、絶対に重要なことはやりません。基本、寝たり休憩をとったりして回復することに努めます。仕事中などで、どうしても休めない時は、仕事をしているフリをしつつ、なるべく何もやらないようにします(笑)
疲れている時に何か行動をするとマイナスになって、かえって忙しくなるので、なるべく行動量を抑えるようにしています。
こうやって疲れに対処しつつ、常日頃から出来る範囲内で体力アップを図るのがオススメです。運動が苦手だったら散歩程度でも十分です。
マイナス思考をプラス思考に変えるには?
ここまでお話したことは前段階で、ここからが本題となります。随分、話が長くなっていますが、それは前段階の話がとても重要だからです。
準備運動のようなものですが、この部分がしっかりせずに本題の話をしても、うまくいきません。
『心の中が純粋に、愛情とかで感動して満たされると事も早くうまく進んでいくことがあったのですが、大体いつもはなんでも否定ばっかりです。』という部分を読んで頂ければ分かりますが、Yさんは元々はプラス思考が出来る人、しかもその良さを体感している人です。
仮に、時間的にはすごく短い時間であったとしても、この状態を経験出来ているということは、根っこからのマイナス思考ではないということです。
何らかのキッカケでマイナスが強くなってしまい、今はそこから抜け出せなくなってしまっているという状態です。
こんな時には、マイナスをプラスにしようとするのではなく、マイナスをニュートラルにすることが大切です。二段階で進めるというイメージです。
いきなりマイナスからプラスに変えるには、大きなエネルギーが必要ですが、それだけのエネルギーを生み出すのは厳しいと思います。それがかえってプレッシャーになり、マイナスを強める結果に終わる可能性が強いです。
ですから、まずはプラスにしようとするのではなく、マイナスを弱めることを目指すことが重要であり、それが前段階という言葉の意味にあります。これが出来てこその本題です。
それで、プラス思考に変える方法ですが、実はマイナス思考が強い人の場合、何もする必要がありません。
こうやってマイナスを減らしていくと、自然にプラス思考になるからです。
これはちょっと変なふうに聞こえるかもしれませんが、マイナス思考が強い人ほど、ちょっとしたことがプラスに感じられるんです。
たとえば、お金を例にとると、今貯金が300万円あるという人は、200万円に減るのは不幸ですし、0になればもっと不幸です。
でも、今借金が300万円の人は0になればメチャクチャ幸福です。
普通の人にとっては当たり前のこと、もしくは不幸に感じるようなことであっても、幸せに感じられるということです。
不幸感という感覚は、まさにそうで苦しんでいる人ほど、その苦しみが少し和らぐだけで『よかった』と喜びに感じます。(普通の人であれば避けたくなるような苦しみであったとしてもです。)
だから、ちょっとしたことでプラスの感情が積み上がっていきます。
それで、ここが重要なのですが、これはエネルギーの方向性がマイナスからプラスに切り替わったことを意味するので、どんどんプラスのほうに加速していきます。
うまく表現出来ないのですが、水中の浮き沈みのようなものでしょうか。
袋に重りをつけて水のなかに落とすとします。そうすると、重りの重さで沈みます。
ここで重りが減ると沈むスピードが遅くなりますし、ゼロになれば逆に浮き上がってきます。
こんなイメージです。
分かりづらい喩えかもしれませんが、とにかくYさんのような状態にある人が意識すべきなのはプラス思考を増やそうとするのではなく、マイナス思考を減らすことです。
そして、マイナス思考を減らすのは、考えないことが一番なので、考えない時間を多くするということです。
それで、もっとも考えないで済むのが睡眠なので寝てしまおうという話です。起きているのであれば、ボケーッとしているのがベストです。
プラスに考えようとして出来る時、プラスにするための行動が取れる時はそうすればいいのですが、それが無理な時には、出来るかぎりマイナスを増やさないことを心がけるということです。
特にYさんは自分を責めてしまっている傾向もあるようなので、こういったプロセスは効きます。まずは、ここからかなと思います。