コールドリーディングという言葉を日本で広げたことで、一躍有名になった石井裕之氏。セラピストという肩書きや、人の心理につけ込んで、自分を信用させるという詐欺にも使える心理的手法を紹介しているせいか、怪しいと思う人もいるようです。

 

実際、石井氏のような心理学のプロであれば、自分を実力以上の存在に見せるようなことも可能ですし、そういったタイプの人間が詐欺まがいのことをしていたことが発覚したといった例は幾らでもあるので、疑いたくなるのも納得です。石井裕之氏

 

ただ、石井氏の著書や教材を購入した立場からいえば、氏は本物だと思います。ただ、私の場合、正直なところ、コールドリーディングうんぬんはあまりよく知りません。石井氏のもう一つの特徴である『潜在意識を活用して目標を実現する』という手法を学んで実践した結果の感想です。

 

石井裕之氏が本物だと思う理由

 

氏が本物だと私が感じる一番の理由は、氏が語る潜在意識の活用法が、自分でも納得がいくことであり、かつ、それが地味な努力が求められる、おおよそ詐欺やウソとはほど遠い内容だからです。

 

普通、詐欺というと、耳当たりの良いセリフが並びます。たとえば、『楽して稼げる』、『1週間で英語が話せるようになる』、『毎月100%の配当がもらえる』等、常識で考えればあり得ないでしょと思えること、でも、欲に目がくらむと、つい信じてしまうようなことが目につくものです。

 

でも、石井氏が著書などで主張している方法は、少なくても半年から1年は努力を続けて、初めて効果が出てくるようなことです。人を騙すにはインパクトのない内容です。

 

その内容というのは、一言でいえば、自分の潜在意識を変えるということになりますが、これは私自身の経験上、時間をかけてジックリ取り組まなければ出来ないことです。

 

なかには2日間で自分の意識をガラッと変えるといったセミナーもありますが、変化が急であればあるほど、すぐに元に戻ろうという性質が潜在意識にはあるので、本気で変えようと思ったら、ゆっくり少しずつ実践していく必要があります。それも1週間や2週間ではダメで、数ヶ月から時には年単位の話となります。

 

潜在意識というのは、ようやく学問の世界で本格的に認知され研究が始まった段階にある概念なので、まだ確固たる理論が確立されているわけではなく、何が正しいのか結論は出ていませんが、少なくても、私自身は、石井氏が主張している理論には納得出来ます。

 

これは自分自身が努力して目標を実現しようとする過程で、こういった理論が役立ったからです。ただし、これはあくまでも私が思うことであり、あなたにとっても同じこととは限りません。

石井裕之が本物だと思えない人は、それも間違えのない感想

 

もし、あなたが氏の本を読んでみて、何か納得がいかない、腑に落ちない、信用できないといった感想を持ったのであれば、それがあなたにとっての正解です。

 

あなたにとって、石井氏の理論や考え方は合わないということなので、これ以上関わらないほうがいいでしょう。

 

これは嫌みではなく正直な意見です。

 

元々、こういった人の心理に関する方法論というのは、心の問題であるだけに、信じる・信じないといった姿勢の違いが大きく影響します。

 

プラシーボ効果というものをご存じでしょうか? 『これが薬だよ』と何でもないもの(たとえば、団子など)を飲ませると、薬と信じることで実際に症状が改善されてしまうといった現象を指す言葉ですが、これって数多くの実験で証明されています。

 

まさに信じる者は救われるですが、これと一緒です。

 

こう書くと、『効果がないのは信じていないほうが悪いから』と非難されているような気持ちになるかもしれませんが、これは違います。

 

仮に、あなたが信じられないとしたら、それはあなたにとって適切なものではないという証拠です。相性や適性の問題なので、自然に信じられると思う別のものを選択すべきです。

 

一番ダメなのは、何となく信用できないし、効果があるとは思えないんだけど、みんなが良いと言っているからと理屈で考えて選択することです。

 

周囲の評価が幾ら良くても、自分がダメと思ったら、それはダメです。逆に周囲の評価が低くても、自分が良いと思えるものであれば、それは良いものです。

 

こんなふうに、自分の気持ちに素直になって判断するのがベストです。人の意見を参考にするのも大切ではありますが、あくまでもそれは参考意見。最後は自分で決めるようにしましょう。

そうすれば、騙された・損したといったことはなくなるでしょう。