引き寄せの法則を使って願望を実現しようと思えば、ネガティブな感情の状態でいることを避けたいものです。
こちらの記事『気分は浮き沈みするもの~落ち込んでいる時も気にしない~』で書いているように、私は、年がら年中ポジティブな状態を維持するのは無理だと思っているのですが、可能な限り、気持ちの良い状態を保ちたいですし、そのための努力はしようと心がけています。
そんなことを続けていると、自分の心がネガティブな状態になるキッカケというか、捕まりやすい心理というものがあることに気付きます。
これは人それぞれだと思うのですが、私の場合、不満と嫉妬心はなかなか大きなキッカケです。ちなみに不満というのは、『●●してくれない』と他人を責めるようなことではなく、『目標を達成出来なかった!』という悔しさです。
嫉妬心も、自分が達成出来なかったことを実現している人に対して抱くことが多いです。
今現在、私が抱いている目標というのは会社の業績と自分の収入なので、業績をあげている経営者仲間をみると、『チクショー、絶対勝ってやる!』と思いますし、『なんで、アイツだけうまくいくんだ』と嫉妬心を持ったりすることもあります。
欠けていることに焦点を向けていることが不満と嫉妬の出発点
そんなとき、私は『感謝の心を忘れている』と思い出すようにしています。実際、不満・嫉妬を感じている時は、必ず意識の焦点がないもの・欠けているものに向けられています。
たとえば、年収を3000万円にしたい、でも今は2000万円しかないという感じです。
普通に考えれば、『2000万円もあるわけ』です。これって十分すぎる額ですし、有り難いことです。でも、面白いことに、『3000万円に達していない』という『ない』ということに焦点を当てると、ネガティブの感情で自分の心を満たすことが出来ます。(笑)
これは経験者だからこそ言えるのですが、このメカニズムって外側の結果とは全く関係がありません。私は年収が300万円の時にも、『1000万円に達していない』という不満を抱えていました。
これは今、『年収を3000万円にしたい、でも今は2000万円しかない』と感じる不満と全く一緒です。少しも変わりがありません。
そして、昔抱えていた『1000万円に達していない』という不満が解消されたことに関しては、見事にスルーです。目標が達成したことに感謝すればいいものを、欠けている違うことに焦点を切り替えて、不満や嫉妬の状態を維持しています。
と言うより、わざわざ自分で欠けているものを作っているといったほうがいいですね。
収入って数字で表現出来るので分かりやすいバロメーターなのですが、年収を1000万円にしたいという願望が実現した時点で満足しておけばいいのに、わざわざ年収3000万円という新しい願望が設定して、『達していない』と『ない』に意識を向けるのですから・・・
願望が実現しないから不満というよりも、不満を感じるために実現していない願望を持ったのではと思えるぐらいです(;^_^
こうやって、記事に書いていても自分がバカらしいです。
今では、この気づきがあるので、軌道修正することが出来るのですが、ちょっと油断すると、また嫉妬や不満が出てきます。
俺って、懲りないなとつくづく感じます。
ただ、これは全て逆は真なりで、『今あること』に焦点を向ければ、どんな状況であろうと満たされた気持ちになり、感謝の心が湧いてきます。
成功している経営者と『一番楽しかった時期っていつ?』と訊くと、『成功する前』と答える人が大半です。特にどん底を味わった後、物事が回り出して、うまくいく目処が付いた時が楽しかったと言う人は多いのですが、それは、この時期が感謝の心に満たされているからだと思います。
私も経験がありますが、悪い状態を経験したことなので、些細なことでも幸せに感じますし、うまくいきそうという確信は何にも代えがたい充実感です。
幸せは心の持ちよう、物事の捉え方次第です。
感謝という気持ちで満たされているときほど幸せな状態はないので、フリでもいいから感謝したほうが勝ちです。
私は犬を飼っていて、朝と夕方、1時間ずつ散歩をするのですが、ここが感謝タイムです。散歩をしている間中、ずっと何かに感謝しています。
犬好きの方であれば分かると思うのですが、飼い主にとって犬の散歩は絶対なので、まずさぼりません。犬を飼い始めてから風邪を引かなくなるほどです。^^
散歩の時間に合わせれば、やり忘れることがないので、有効活用しています。
幾ら外側の状況を整えようが、それだけで幸せになることはないですし、逆に幾ら外側の状況が悲惨でも、幸せになることも出来ます。
幸福度というのは、自分の心が全てであり、一つのスキルだと思っています。そのため、どんな状況でも幸せを感じ取れる能力は磨くことを心がけています。
スピリチュアル本ではないのですが、V.E.フランクルの『夜と霧
』はオススメです。どんな状況におかれても、心の状態を保つことが出来るという人間の偉大さを知ることが出来ます。
第二次世界大戦中のアウシュビッツの話なので、内容は重く、繊細な人は息苦しく感じることすらあるかもしれませんが、それを差し引いても読む価値があります。
嫉妬・不満は大切な感情でもある
ここまでだと、スピリチュアルではよくある話だと思うのですが、私は嫉妬・不満という感情について少し変わった視点を持っています。
それは自分の成長にとって必要不可欠な大切な存在であるということです。
嫉妬・不満というのは、建設的に使えば、現状をより良く変えようという行動するエネルギーに変えることが出来ます。悔しさもそうで、こういった感情があるからこそ、努力出来るという一面もあります。
これを典型的に表しているのがスポーツです。私は運動好きで、今はテニスにはまっているのですが、試合をして勝つと嬉しいですし、負けると悔しいです。だからこそ、練習してもっとうまくなろうという気持ちになります。
勝っても負けてもプレー出来ればいいやという心理だと、ここまで夢中にはなりません。
汗をかくことで爽やかな気分になるというふうに、プレー出来るだけでも楽しいというのも事実なのですが、そのレベルだけで終わらせるのと勝ち負けにこだわるのとでは、満足感や充実度に差が出ます。
願望もまさにそうだと思っています。
スピリチュアル的な観点でいえば、私たちは元々100%幸せなのだから、願望が実現しようがしまいが、本来どうでもいいわけです。
でも、だからといって、『今のままでいいや』となったら、人生って味気ないものになってしまいます。
願望が実現しないことで苦悩したり、達成したことを喜んだりしてこそ、人生の充実度って増すのだと思います。
少なくても、私は願望を全て捨てて、今のままでいいという姿勢で生きるのはつまらないので、やりません。そうなると、不満や嫉妬って、とても大切な感情です。決して悪者ではありません。
問題なのは、バランスを欠いて、過度にのめり込んでしまうことですね。不満・嫉妬というのは、とことんハマルと、最後には人を傷つけるようなことすらしてしまうものですから・・・
ただし、適度な不満・嫉妬というのはスパイスのようなもので、人生をより実りあるものにしてくれると思います。大切に付き合いたいなと思います。